収蔵品展Ⅱ:

描かれた源氏物語
-多様な源氏絵の世界-

  • 開催予定
  • ギャラリー1

    概要

    Overview

    江戸後期の戯作者?柳亭種彦(りゅうていたねひこ)(1783~1842)が執筆した長編小説『偐紫田舎源氏』(にせむらさきいなかげんじ)は、平安文学の傑作、紫式部『源氏物語』の世界をベースに、時代を室町時代に置き換えて描いた合巻の代表的作品です。歌舞伎や浄瑠璃的な世界を取り入れ、推理小説仕立てに仕上げた本作は、挿絵を当時の人気絵師、初代歌川国貞(1786~1865、のちの三代豊国)が担当したこともあり、江戸の人々をおおいに魅了し一大ベストセラーとなりました。このブームの勢いは浮世絵にも見られ、登場人物や主要な場面をアレンジして描いた「源氏絵」と呼ばれる作品が数多く刊行されます。一方で、『源氏物語』を絵画化したものも「源氏絵」といい、江戸時代は特に盛んに描かれていました。

     

     

    この度の展示では、当館が所蔵する浮世絵のうち、二代歌川国貞(にだいうたがわくにさだ)(1823~80)と二代歌川広重(1826~69)が、幕末期に描いた浮世絵版画の揃物《俤源氏五十四帖》(おもかげげんじごじゅうよんじょう)と、浮世絵師で日本画家の尾形月耕(ルビ:おがたげっこう)(1859~1920)が明治期に描いた《源氏五十四帖》(げんじごじゅうよんじょう)の2つの源氏絵から抜粋してご紹介、その他の源氏絵作品とともにご覧いただきます。
    多様な源氏絵の世界をどうぞお楽しみください。

     

     

    展覧会情報

    Exhibition information

    会期: 2025年7月14日(月)~8月1日(金)
    観覧料: 無料
    会場: 城西大学水田美術館 ギャラリー1
    ※開館時間: 9:30~16:30(入館は16:00まで)
    ※休館日: 土曜日?日曜日?祝日 

    主な展示内容

    Works

    展示の一部をご紹介いたします。

    • 二代歌川国貞、二代歌川広重

      《俤源氏五十四帖 五十三 手習》

      • 大判錦絵、慶応元年(1865)
    • 尾形月耕

      《源氏五十四帖 五十三 手習》

      • 大判錦絵、明治28年(1895)
    • 歌川国芳

      《准源氏教訓図会 絵合》

      • 大判錦絵、天保14年~弘化4年(1844~47)
    • 二代歌川豊久

      《田舎源氏組上之図》

      • 大判錦絵九枚のうち、嘉永5年(1852)
    • 二代歌川豊久

      《田舎源氏組上之図》

      • 大判錦絵九枚のうち、嘉永5年(1852)
    • 二代歌川国貞、二代歌川広重

      《俤源氏五十四帖 一 桐壺》

      • 大判錦絵、元治元年(1864)
    • 尾形月耕

      《源氏五十四帖 一 桐壺》

      • 大判錦絵、明治25年(1892)
    • 二代歌川国貞、二代歌川広重

      《俤源氏五十四帖 三十四 若菜上》

      • 大判錦絵、元治元年(1864)
    • 尾形月耕

      《源氏五十四帖 丗四 若菜上》

      • 大判錦絵、明治26年(1893)

    ※すべて当館蔵

    関連イベント

    Connection Event

    • 関連企画

      スライドトーク

      2025年7月16日(水)14:00~ (約30分)
      学芸員によるみどころをスライドを使用して解説します。
      • 申込不要

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